創業ストーリー

9. 局面打開

事業が困難な状況に陥ると、周囲の人たちは一斉に会社の代表に対して冷ややかになります。企業の代表の宿命と言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、苦難の時期が続きました。
この時、周囲の目を気にすることなく、大田やテラの仲間がが力強い支えになってくれたおかげで、私としても辛い時期を耐え抜くことができました。私は、チームの大切さを身にしみて感じるとともに、やはり、会社は「人」で成り立っているのだと実感しました。

困難に耐えながら様々な対応を模索し続ける中で、この状況を打開する出会いがありました。当時、徳島大学口腔外科講師を務めていた岡本が当社に加わったのです。
彼の研究内容を耳にした時、ぜひ一緒に仕事をしたいと思い、すぐ連絡を取って徳島まで会いに行きました。その場で、彼の持つ技術を日本そして世界に広めるために一緒に仕事をしたいことを熱心に伝えました。この時お互いの想いを語り合い、その後何度も徳島まで足を運んだ結果、岡本はついに東京に出て、テラに参画することを了承してくれました。
岡本の技術は、樹状細胞をがんに直接注入するものであるため、樹状細胞に認識させるがん抗原を必要としません。この療法により、がん抗原を使用せずに治療をすることが可能となったのです。

そして、岡本の参画が縁となって、もう一つの出会いがありました。杉山治夫・大阪大学大学院教授です。杉山教授は、ほぼ全ての固形がん・血液がんに用いることのできるがんの人工抗原『WT1ペプチド』を発見された先生です。テラはこのつながりから、WT1ペプチドを樹状細胞ワクチン療法に応用する独占ライセンスを取得することができました。これにより、患者さんが自分のがん組織をがん抗原取得のために確保できない場合であっても、ほとんどの種類のがんに対して樹状細胞ワクチン療法が提供できることとなりました。

この2つの出来事が、がん抗原を確保する困難さという根本的な問題を解決し、テラの契約医療機関において、順調に症例が増加していく契機となりました。そして症例の増加が、樹状細胞の培養技術等をさらに発展させることとなり、テラの技術・ノウハウ自体が、より高水準なものとなっていったのです。

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