プレスリリース

2013.07.17 樹状細胞の働きを活用した新技術により自己免疫疾患及びアレルギー疾患に対する新たな免疫療法の開発を推進~免疫制御性樹状細胞の技術に関する独占的実施権を取得~

テラ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:矢﨑 雄一郎、以下「テラ」)は、この度、「免疫制御性樹状細胞の調製法およびその用途(特許第4547174号)」に関する独占的実施権※1を取得しましたので、お知らせいたします。これにより、がん領域における樹状細胞ワクチン療法※2に加えて、自己免疫疾患及びアレルギー疾患に対する新たな免疫療法の開発を推進してまいります。

樹状細胞は、体内の免疫細胞に対して異物の特徴を伝えることのできる、免疫の司令塔の役割をもつ細胞です。体内に細菌やウイルスが侵入したり、またがんが発生すると、それらを樹状細胞が取り込み、そしてリンパ球を活性化することでそれらを攻撃しています。
一方で、免疫の過剰な活性化を抑える樹状細胞も存在し、免疫寛容性樹状細胞と呼ばれています。この働きを利用することで、自己の細胞や無害な異物(花粉や食物等)を攻撃してしまうことで発症する自己免疫疾患(関節リウマチ、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、クローン病等)や、アレルギー疾患(喘息、花粉症、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎等)への臨床応用が期待されています。自己免疫疾患及びアレルギー疾患は、自己の細胞や無害な異物をリンパ球が攻撃することによって炎症がおこります。そのため、治療においては、その炎症の原因であるT細胞(リンパ球の一種)の活性化を抑制することが望まれます。しかしながら、この免疫寛容性樹状細胞を臨床応用するためにはT細胞の活性化を抑制する能力が弱かったため、これを改良する必要がありました。
この課題を克服したのが、宮崎大学医学部 佐藤克明教授が開発した「免疫制御性樹状細胞」です。一般的な免疫寛容性樹状細胞と比較して、この樹状細胞は、T細胞に対して免疫の活性化を強力に抑制することに加えて、免疫を抑制するT細胞を誘導する能力に優れているため、炎症環境においてより強力に免疫を抑制する能力を保つことができます。

テラは、がん領域における樹状細胞ワクチン療法等の研究開発に加えて、本技術の臨床応用を検討し、自己免疫疾患及びアレルギー疾患に対する新たな免疫療法の開発を推進してまいります。

【※1】独占的実施権
専用実施権となります。専用実施権とは、特許発明を独占的に実施できる権利で、登録することにより専用実施権者は、第三者からの権利侵害があった場合には、侵害者に対して独自に差止請求、損害賠償請求等の請求が可能となります。

【※2】樹状細胞ワクチン療法
本来、血液中に数少ない樹状細胞(体内に侵入した異物を攻撃する役割を持つリンパ球に対して、攻撃指令を与える司令塔のような細胞)を体外で大量に培養し、患者のがん組織や人工的に作製したがんの目印である物質(がん抗原)の特徴を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞からリンパ球にがんの特徴を伝達し、そのリンパ球にがん細胞のみを狙って攻撃させる新しいがん免疫療法です。

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