リリース
2011年11月7日 慶應義塾大学医学部と進行期メラノーマに対する共同臨床試験を開始~抗がん剤を併用した樹状細胞ワクチン療法の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験~
テラ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:矢﨑 雄一郎、以下「テラ」)は、この度、慶應義塾大学医学部と共同研究契約を締結いたしました。
この共同研究契約に基づき、テラは慶應義塾大学医学部と共同で、安全性・有効性の評価を目的として、進行期メラノーマ(悪性黒色腫:皮膚などに発生する悪性腫瘍)を対象に、抗がん剤を併用したWT1ペプチド※1等を用いた樹状細胞ワクチン療法※2に関する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始いたします。
1.背景
メラノーマは、化学療法の有効性が低く、再発や転移すると手術や放射線治療などの局所療法での治療が難しい疾患です。また、メラノーマは免疫原性(免疫反応を引き起こす性質)が高いがん種であるため、免疫療法に関する研究が盛んに進められており、メラノーマ罹患患者の予後の改善に免疫療法の更なる発展が寄与する可能性があると考えられています。特に、樹状細胞ワクチン療法は、メラノーマ罹患患者の予後を改善する新たな治療法として期待されています。
2.臨床試験の概要
今回の共同臨床試験は、慶應義塾大学医学部 皮膚科学の天谷 雅行教授が、試験代表医師としてこれを統括・実施し、慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 細胞情報研究部門の河上 裕教授が、免疫学的解析を行います。樹状細胞ワクチンの作製及び投与は、テラの契約医療機関である、東京ミッドタウン先端医療研究所※3の協力のもと実施してまいります。
テラは、WT1ペプチドの樹状細胞ワクチン療法における独占実施権、同療法の技術・ノウハウ及び各種基礎データを保有しており、これらを本共同臨床試験に提供いたします。
テラと慶應義塾大学医学部は、今回の共同臨床試験において、樹状細胞ワクチン療法の科学的根拠に基づいたデータ構築を進め、安全性・有効性の評価を行ってまいります。
【※1】WT1ペプチド
WT1ペプチドとは、大阪大学の杉山治夫教授等によって発見されたWT1と呼ばれるたんぱく質の一部です。WT1はほぼ全てのがん(血液がんも含む)に含まれており、その性質を利用して、樹状細胞ワクチン療法などの治療法に、その一部であるWT1ペプチドが用いられています。WT1は米国の学会誌において、がん抗原として最も有用であるとの評価を受けています。
【※2】樹状細胞ワクチン療法
本来、血液中に数少ない樹状細胞(体内に侵入した異物を攻撃する役割を持つリンパ球に対して、攻撃指令を与える司令塔のような細胞)を体外で大量に培養し、患者のがん組織や人工的に作製したがんの目印である物質(がん抗原)の特徴を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞からリンパ球にがんの特徴を伝達し、そのリンパ球にがん細胞のみを狙って攻撃させる新しいがん免疫療法です。
【※3】東京ミッドタウン先端医療研究所
2010年2月に設立。樹状細胞ワクチン療法などのがん治療に加え、アフェレシス(血液浄化療法)、人間ドック、日帰り外科手術を行う。
■住 所 〒107-6206 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー6F
■電 話 03-5413-7920
■所 長 田口 淳一



