リリース

新規活性化リンパ球療法「WT1標的リンパ球療法」の技術提供を開始
~契約医療機関における治療ラインナップの強化へ~

テラ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:矢﨑 雄一郎、資本金:3億9,022万円)は、本日、当社契約医療機関であるセレンクリニック(東京都港区、院長:友田 岳志)に対して「WT1標的リンパ球療法」に関する技術・ノウハウの提供を開始いたしました。当社としましては、今後、他の契約医療機関に対しても、順次、本技術・ノウハウの提供を拡大してまいります。


当社はこれまで契約医療機関に対して、主要技術である樹状細胞ワクチン療法※1に加えて、活性化リンパ球療法の技術・ノウハウを提供しておりました。従来の活性化リンパ球療法は、体内の異物を攻撃する役割を持つリンパ球を血液から採取し、体外でサイトカイン※2ならびに抗体※3を加えて培養することで、リンパ球を活性化・増殖させた後、患者の体内に戻す療法です。同療法は、異物と認識するものを無作為に攻撃し、体全体の免疫力を高める点で有用であるとされる一方、がん細胞を狙って攻撃することはできないため、腫瘍そのものに対する攻撃は効率的でないとも言われています。


 今般、当社が技術・ノウハウの提供を開始する「WT1標的リンパ球療法」は、WT1というがん抗原を発現するがん細胞を狙って攻撃する働きを持つリンパ球(WT1特異的CTL※4)を含む、新しいタイプの活性化リンパ球療法です。具体的には、リンパ球の培養工程において、当社が細胞治療に対して独占的実施権を保有するがん抗原「WT1ペプチド※5」を用いて、同ペプチドの特徴を認識したリンパ球を誘導します。これにより、当該リンパ球が同ペプチドの持つ特徴を標的として、この特徴を有するがん細胞のみを狙って攻撃することが可能になります。


当社としましては、主要技術である樹状細胞ワクチン療法に加え、「WT1標的リンパ球療法」に関する技術・ノウハウの提供を開始することで、契約医療機関における治療ラインナップを強化し、がん患者に対して新たな治療選択肢を提供してまいります。


 尚、本件の今期業績に与える影響は軽微であり、「マイルストーン開示に係る事業計画」には変更ありません。


以上





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*1樹状細胞ワクチン療法・・・本来、血液中に数少ない樹状細胞(体内に侵入した異物を攻撃する役割を持つリンパ球に対して、攻撃指令を与える司令塔のような細胞)を体外で大量に培養し、患者のがん組織や人工的に作製したがんの特徴を持つ物質(がん抗原)の特徴を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞からリンパ球にがんの特徴を伝達し、そのリンパ球にがん細胞のみを狙って攻撃させる新しいがん免疫療法。いわゆる「がんワクチン」のひとつであり、自己の細胞を用いるため、副作用はほとんどないと言われている。


*2 サイトカイン・・・細胞から分泌されるタンパク質の総称で、特定の細胞に対して情報伝達を行うもの。活性化リンパ球療法においては、これらサイトカインの働きによって、リンパ球が活性化される。


*3 抗体・・・鍵と鍵穴の関係のように、ある特定のタンパク質(抗原)を特異的に認識するタンパク質。活性化リンパ球療法においては、T細胞と呼ばれるリンパ球に特異的に結合する抗CD3e抗体によって、リンパ球が活性化される。


*4 WT1特異的CTL・・・樹状細胞の働きによってWT1抗原というがん細胞の特徴を認識することで、がん細胞を狙って、直接攻撃することができるリンパ球。


*5 WT1ペプチド・・・がんの分裂・増殖に必要なタンパク質に由来するがん抗原(がん独自の特徴)。ほぼ全ての固形がん・血液がんに高発現しており、同抗原を標的とすることでほとんどの種類のがんに対して、がん細胞のみを狙って攻撃することが可能となるため、有用ながん抗原として期待されている。

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